ウズベキスタンの産業
ウズベキスタンの主要産業は繊維、食品加工、機械製造、冶金、鉱業となっています。
国連データによると、産業別GDP構成は
農林水産業 19.7%
鉱業、製造、建設、電力 34.2%
卸売、小売、運輸 10.1%
飲食、宿泊 11.2%
情報通信、金融、不動産、その他リース 24.9%
となっています。
※国連(データ対象:2017)
ウズベキスタンはソ連の計画経済の影響を受けた綿花栽培が盛んですが、この他基本的には1次産業が中心で高度産業の育成が課題となっています。
一方で天然資源は豊富で天然ガス、ウラン、金などの資源に恵まれています。
観光産業
ウズベキスタンの産業の中でも今後の成長が確実視されているのが観光産業です。
2017年から開放政策に転じたばかりであるにも関わらず、観光資源がきら星のごとくに存在すると言う世界でも稀な国です。
ユネスコの世界遺産にも5つの地域が登録されています。
観光目的の渡航者へのビザ免除対象国も急速に増加しています。
交通インフラの整備も進んでおり、黙っていても観光客が増えていく状況にあるのです。
鉄道事業
ウズベキスタンには旧ソ連時代に敷設された鉄道設備をベースに鉄道が整備されています。
旧ソ連の鉄道は車両技術、運営技術共に水準が非常に高く、ウズベキスタン鉄道にも継承されています。
首都タシケントからサマルカンドを経由してブハラに向かうサマルカンド高速鉄道は高速で正確な運行を実現しています。
特急列車「アフラシャブ号」に乗ればタシケントからブハラまでを最高時速250キロ、所用時間3時間半ほどで移動する事ができます。
ブハラからさらに西、ヒヴァまでの鉄道も開通しており、ナイトトレインが竣工しています。
鉄道路線の拡大は急ピッチで進められており、鉄道事業の発展も大いに期待されます。
金融業
ウズベキスタンでは事業資金の需要が急速に拡大しており、金融業の重要性も増しています。
ウズベキスタンでは銀行融資による資金調達の割合が高く銀行への依存度がかなり高いです。
但し2017年9月に外為法が改正されて現地通貨スムの外貨への両替が解禁された事から海外の資金が流入しやすい環境が整いつつあり、今後は証券市場が大きく拡大して行く事が予想されます。
綿花栽培
ウズベキスタンは旧ソ連時代の計画経済で綿花の生産を割り当てられた影響から、現在でも綿花栽培が盛んです。
水を消費する綿花を大量に生産した為に、西部では巨大な湖が干上がって消滅してしまうと言う事態も起こっています。
天然資源
ウズベキスタンは天然資源に恵まれた国です。
天然ガスやウラン、金、石などが豊富で資源国と言う側面を持っています。
但し海を持たない内陸国の為、資源の輸出には費用や制約が生じます。
自動車生産
ウズベキスタンでは自動車の生産も行われています。
ブハラではタクシードライバーのおじさんが道行く車を指して「あれもウズベキスタン製」「これもウズベキスタン製」とちょっと自慢げに話していました。
日本のいすゞのロゴが貼ってあるまでウズベキスタン製と言っていたので笑ってしまったのですが、実はいすゞは現地に生産工場を持っており嘘では無い事を後で知りました。
メタンガス車
ウズベキスタンの自動車は基本的にメタンガス車です。
電気自動車は一部ありますが、ガソリン車は殆どありません。
天然ガスが豊富なウズベキスタンならではの状況とも言えます。
街道沿いにはガソリンスタンドならぬメタンガス・ステーションが設置されています。
メタンガスの充填には5分~10分時間が掛かります。
石材
ウズベキスタンは良質な石が取れる場所が多く、大理石などを製造・販売する企業が多数あります。
政府も石材の輸出を後押ししており、今後の発展が期待されます。
まとめ
この様にウズベキスタンではさまざまな産業があり、多くが大きな変革期や成長期を迎えています。
何をするにしても、産業の特徴をよく理解しておく事で、これから発展していく業種や企業などを推測できる様になります。
是非ウズベキスタンの情勢を理解して有効な投資に役立てて下さい。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました、
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