アメリカの投資環境

各国の投資環境

投資環境について

海外資産倶楽部では、各国の基本データに加えて、預金、株式投資、FX、不動産、暗号資産といったさままな投資(投棄)対象についての市場や規制の状況などを纏めています。
各国の投資環境、今回は世界最大の経済大国・米国です。
世界経済の中心である米国には、日本とは比較にならないほど多種多様な投資対象・投資手段があります。
米国は海外投資を考える際には非常に有力な投資先です。
米国投資のフォーマットは国際投資の標準にもなるので、米国の投資環境を確認して置くのも良いと思います。
各分野の詳細についてはそれぞれ別の記事で展開して行きます。

アメリカ合衆国

米国(アメリカ合衆国)は世界最大の経済大国であり、政治的にも軍事的にも世界をリードする立場にある国です。
日本の約25倍の面積の国土に約3億3000万人の人口を抱えています。

■国名 アメリカ合衆国
■表記 United States of America
■首都 ワシントンD.C.
■人口 3億2,735万人(3位)*
■面積 962.8万平方km(日本の約25倍)
■GDP 20兆5802億ドル(1位)**
■通貨 ドル(1ドル≒106円***)


*2018年度IMF発表データによる。
**2019年IMF発表データによる。
***2020.7.24.EXCHANGE-RATES.ORGレート参照による。

連邦国家

米国は「合衆国」という名称にもある通り、50ある州による連邦国家です。
米国のは日本の都道府県とは比較にならないほどの権利を有していて独自の軍隊(州兵)も抱えています。
唯一ワシントンD.C.だけが州では無く、連邦政府の直轄地区となっています。
東海岸西海岸では時差が4時間もありますし、中西部、南部など各地域で人種も文化もかなり違います。
州で法律を試行できるので、暗号資産への規制や税金も州によってかなり異なります。

米国の外交

米国は「世界の警察」を自負し、世界の安定を旗印に各国の紛争に介入してきました。
米国の介入が新たな紛争を巻き起こした事例も少なくないですが、それでも国際秩序の維持に一定の役割を果たしてきたことは確かです。
米国は世界最大の軍事力を有し、多くの国に米軍を駐留させています。
米国の外交の基本が自由経済と民主主義という価値観を共有できる国々との連携です。
欧州主要国、カナダ、オーストラリア、日本などとは友好的な関係を築いています。
かつて冷戦時代に世界を東西に二分した相手国であるロシア(旧ソ連)とは、緊張関係を持ちながらも以前よりは格段に交渉がしやすい関係になりました。
変わって米国に挑戦してきているのが中国で、特に米国がトランプ政権になってからは米中の関係は緊迫度を増してきています。

対中南米諸国

米国は中南米諸国に対しても大きな影響力を維持しています。
米国本土の目と鼻の先といえる隣国で社会主義国のキューバとは1961年以降、長年に渡って国交断絶の状態にありましたが、オバマ政権時代の2015年7月20日、54年ぶりに両国間の国交が回復しています。
他の中南米の自由主義諸国とは比較的強固な関係を築き、米国の圧倒的な経済力を背景に影響力を強めてきました。
ただ米国の要求は中南米諸国にとってはしばしば高圧的で度の過ぎたものと映り、無視できないけど嫌いな国という印象を抱く人も少なくありません。

対日本

日本とは戦後一貫して友好的な関係を構築し、特に日米安全保障条約の締結後は日本にとってはもっとも重要な友好国という位置づけになりました。
但し日本が圧倒的な経済成長を果たして米国を脅かす存在となった80年代から90年代に掛けては容赦なく日本の経済侵攻を潰す姿勢を見せました。

経済

米国は世界最大の経済大国です。
国民総生産(GDP)は20兆ドルに及び、日本が長く経済停滞を続けていた間も右肩上がりの成長を見せてきました。

通貨

米国は世界の基軸通貨・ドルの発行国です。
ドルは現在間違いなく世界最強の通貨であり、国際的な貿易・金融取引の4割以上がドル建で決済されています。
また各国の外貨準備資産としてまず考えられるのがドル及びドル建資産であり、世界中で保有されています。
カンボジアなど自国通貨よりドルの方が信用が高く、ドルが実質的な通貨として流通している国も少なくありません。

銀行預金

米国の銀行は日本の銀行のように横並び意識は殆どなく、預金金利も銀行によって大きく違います。
銀行口座には大きくチェッキング(Checking)口座セービング(Saving)口座の2種類が存在します。
チェッキングが普通口座、セービングが定期預金に近いものと考えると想像しやすいでしょうか。
米国の銀行口座は日本の銀行の様に全て無料ということは余り無く、預金金額が一定金額以下だったり、一定期間口座の利用が無いと手数料が発生するものが多いです。
これはむしろ日本の方が例外的で、国際的にはこちらの方が一般的です。
基本的には米国在住者しか銀行口座を開設することができないのですが、外国在住者にも口座を開設できる銀行もあります。
その場合通常は現地の銀行に行って手続きをすることになります。
コーディネイト会社が仲介して現地に行かなくても口座を開設できる銀行もありますが、手数料が相当に高額な上、怪しい会社も少なくないのでお薦めはできません。
一方、数は少ないですが、UnionBankなど中には日本にいながら口座を開設できる銀行も存在します。
米国で収入を得た時に米国の銀行口座があると断然利用価値が上がりますね。

株式投資

米国の株式市場は、世界の株式時価総額の実に約75%を占める最大の株式市場です。
世界の金融の中心なだけに、株式市場は非常に充実しています。
時価総額の上位を寡占するGAFA(google、アマゾン、フェイスブック、アップル)を始め日本でも知られる有力企業が目白押しです。
また長期的目線でみると、米国の株式市場は一貫して成長を続けており、多くの投資家から利益をあげやすい投資市場と考えられています。
米国株には日本のような単元株制度が無く、1株から購入できる点も魅力です。
また米国株の取引をするために米国の証券会社で証券口座を開設する必要は無く、日本でも米国株を扱っている証券会社が複数要ります。
日本の証券会社での取引手数料も近年大幅に引き下げられており、非常に手頃になりました。

証券取引所

米国の株式市場は大きくニューヨーク証券取引所(NYSE)ナスダック(NASDAQ)の2つの市場に分かれています。
ニューヨーク証券取引所は世界最大の時価総額を誇る取引所で、約2,300社が上場しています。
世界で最も上場審査が厳しい取引所としても知られ、その結果世界中の名だたる大企業が集結して市場を形成しています。
一方のナスダックは、元々は中小のハイテク企業やIT企業向けのマーケットとして発足した市場です。
しかしながらその後ナスダック市場からアップル、マイクロソフト、アルファベット(グーグル)といった企業が飛躍的な成長を遂げ、世界最大のベンチャー向け市場として認知されています。

米国の株式指数

米国の株式市場では主要な株価指数が3つあります。

NYダウ(ダウ工業株30種平均)

NYダウ(ダウ工業株30種平均)は、ダウ・ジョーンズ社が米国株式市場の上場企業の中から選んだ30銘柄で構成される株価指標です。
米国の各産業分野を代表する優良企業30社によって指数が構成されています。
世界で最も見られている株価指数と言ってもよいでしょう。

ナスダック総合指数

ナスダック市場に上場している全銘柄と対象とし、1971年2月5日時点の時価総額を基準(100)とし、算出している指数です。

S&P500

S&P500は、スタンダード・アンド・プアーズ社が定めている株価指数です。
ニューヨーク証券取引所とナスダックの両市場から選ばれた500社で構成される指数です。
米国の株式市場全体の動向を示す指標として広く活用されています。

ETF

米国の株式市場ではETF(上場投資信託)の種類も非常に豊富です。
ETFを利用すれば世界中の国や産業、資源などに投資することが可能です。
しかも通常の投資信託より手数料が低いというメリットがあります。
前述した様に米国株を扱っている日本の証券会社が複数あり、そうした証券会社を利用すれば米国の取引市場に上場しているETFにも簡単に投資することができます。

FX

米ドルは世界中の通貨と交換可能な基軸通貨です。
そのためFXでも圧倒的に多くの通貨との通貨ペアが流通しています。
日本のFX会社でもドル/円はもちろんドル/ユーロドル/ポンドなどは普通に取引が可能です。
また海外のFX会社にアカウントを作ると更に多種多様な通貨ペアに投資することができます。
スワップ重視の投資でもドルとブラジルレアルとの通貨ペアで1日1,000円を超えるスワップポイント(1万通貨辺り)を記録したこともあります。

不動産

米国の不動産は外国人でも購入することができます。
米国で不動産を購入して賃貸などに出すことで米ドルでの収入を得ることができます。
これは資産バランスを考えた時にはとても大きなメリットと言えます。
また日本では中古物件になると金額が年々下がるケースが一般的ですが、米国では中古不動産市場が整備され、流通しています。
しっかりした物件であれば、中古物件であっても資産価値が余り下がりません。
また米国の原価償却の制度を利用した節税効果を期待して、不動産を購入する人も少なくありません。

外貨準備高

米国の2019年時点の外貨準備高5,145億ドル*世界6位となっています。
1位の中国(3兆2224億ドル)と比べると約6分の1しかありません。
米国が世界最大の経済大国(GDP1位)であることを考えればやや金額が少ないようにも思えますが、それを可能にしているのが「基軸通貨・ドル」の持つ力です。
ドルが基軸通貨として世界中に浸透していることで、ドルをコントロールすることで為替にも影響を与えることができます。
つまり外貨準備と同じ効果を齎してくれるのです。
そのため経済規模と比較して少ない外貨準備でも対応できると見られています。

*Global Note世界の外貨準備高 国際比較統計2019年データより

暗号資産

米国は法定通貨のみならず、暗号資産(仮想通貨)においても世界最大の国です。
米ドルと価値を合わせた暗号資産テザー(USDT)が時価総額上位のコインに成長してきたことで、暗号資産の市場でも米国の影響力が更に強くなっています。
米ドルでの取引に加えて、テザー(USDT)での取引高を合計すれば、暗号資産の取引高は世界第1位になります。
米ドルやUSDTは米国人以外も使用することがあるのでこの取引高をそのまま米国の取引高とする事はできませんが、それでも暗号資産取引が非常に盛んな暗号資産大国である事は間違いありません。
リップル(XRP)など米国で生まれた暗号資産のプロジェクトも非常に多く、開発面でも極めて大きな影響力を持ち続けています。

SECの規制

米国では米国証券取引委員会(SEC)が暗号資産規制について、大きな影響力を持っています。
世界の金融・経済の中心とも言える米国で暗号資産の規制に関する判断が下されると、世界各国の規制も同様の方向へと舵を取る傾向が強く、そのまま国際標準となる可能性が高くなります。
SECは2018年にはイーサリアム、リップルや多くのICOが有価証券に該当するとの見解を示し、暗号資産市場に激震が走りました。
コインが有価証券であると認定された場合には、暗号資産取引所などに対して米国の証券取引法によって規則される事になることから自由な流通が難しくなると考えられるからです。
その後イーサリアムについては有価証券ではないと認定されましたが、リップルや多くのICO案件についての判定は出されず、暗号資産への規制が厳格化しつつあります。

まとめ

米国は経済規模も大きく、株式、通貨、不動産…とあらゆる投資環境が揃っている国です。
法制度も整備されていて、投資家としては安心して投資に掛かることができる市場だと言えます。
情報が入ってきやすい点も大きなメリットと言えます。
米国のルールは世界の金融や経済のスタンダードになることも多いので、米国投資で国際感覚を掴んで世界に投資対象を拡げる起点にするのも良いと思います。
米国投資を始めてみてはいかがでしょうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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